味覚だけじゃない?お口の健康を支える亜鉛の話

みなさんこんにちは*

「最近、食べ物の味がわかりにくい…」
「口内炎ができやすくなった」
そんな症状、もしかしたら亜鉛不足が関係しているかもしれません。

亜鉛は体にとって欠かせないミネラルの一つですが、実はお口の健康にも深く関わっていることをご存知でしょうか?
今回は、歯科と亜鉛の関係について、分かりやすく解説します。

 


そもそも亜鉛ってどんな働きをするの?

亜鉛は、約300種類以上の酵素の働きに関わる、生命維持に欠かせない必須ミネラルです。
細胞の修復・免疫力の維持・皮膚や粘膜の健康に重要な役割を果たします。

体内にある量は微量ですが、不足するとさまざまな不調が起こることがあります。

歯科との関係①:味覚障害の予防と改善

歯科でもっともよく関わる亜鉛の働きが、味覚の正常化です。
味を感じる「味蕾(みらい)」という器官の働きには亜鉛が必要で、亜鉛が不足すると…

  • 味が薄く感じる

  • 金属のような味がする

  • 食事が美味しくない

といった「味覚障害」が起きやすくなります。

歯科ではこうした訴えがある方に、生活習慣・栄養状況の確認や、内科との連携を行うことがあります。

歯科との関係②:口内炎・舌炎・歯ぐきの不調

亜鉛には、傷の治癒を早め、粘膜の修復を助ける作用があります。
そのため、不足すると以下のような症状が出やすくなります:

  • 口内炎が治りにくい

  • 舌が赤く腫れ、ヒリヒリ痛む(舌炎)

  • 歯ぐきの炎症が起こりやすい

  • 口臭が強くなることも

お口の中のトラブルが繰り返し起きている方は、亜鉛の摂取状況も一度見直してみましょう。

歯科との関係③:唾液の分泌と口臭予防

亜鉛には唾液の分泌を促す効果もあります。
唾液は、食べ物の消化や自浄作用(口の中をきれいに保つ)に欠かせない存在。
亜鉛が不足すると唾液が減り、ドライマウス(口腔乾燥症)や口臭の原因になることもあります。

特に高齢の方や服薬が多い方では、ドライマウスと亜鉛不足が重なっているケースも少なくありません。

どんな人が亜鉛不足になりやすい?

  • 加工食品が多く、野菜・肉・魚が少ない食生活

  • 偏食・ダイエット中の方

  • 高齢者

  • アルコールの摂取が多い方

  • 糖尿病・腎臓病などの持病がある方

  • 薬(降圧剤、利尿剤など)を長期間服用している方

亜鉛を多く含む食品は?

  • 牡蠣(ダントツの含有量)

  • 牛肉(特に赤身)

  • ナッツ類(カシューナッツ、アーモンド)

  • 海藻類

  • 豆類(納豆・大豆)

植物性の亜鉛は吸収率が低めですが、動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると吸収が良くなります

最後に

亜鉛は、歯そのものではなく、舌・歯ぐき・唾液・味覚といった“お口の機能全体”に関わる栄養素です。
「口の中の違和感が続く」「味覚が変わった気がする」といった方は、歯科での検査と合わせて、栄養状態のチェックや生活習慣の見直しも大切です。

当院では、メディカルサプリを取り扱っています。
気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。


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