ビフィズス菌と歯の話。
*みなさんこんにちは*
今日12月2日は『ビフィズス菌の日』です。
腸内の善玉菌として有名なビフィズス菌と歯についてお話します!
ビフィズス菌とは?
ビフィドバクテリウム菌(ビフィズス菌)は、おもに腸内に生息し、腸内環境を酸性化することで良好な腸内環境を作る有用菌として知られています。
ビフィズス菌が重度の小児う蝕患者の口腔内から多く検出!!
虫歯の多い子供の口(とくに重度の小児う蝕患者)にこのビフィズス菌が口腔内から多く検出されることが明らかになってきました。
このビフィズス菌が、ミュータンス菌とは違う働きによって糖から酸を作り出し、むし歯を誘発しているそうです!!
皆さんがよく知っているむし歯菌、ミュータンス菌と比較すると…
ミュータンス菌は糖から乳酸を作り出しているのに対し、ビフィズス菌は酢酸と乳酸を4:1で作り出して歯の表面を溶かしていきます。
乳酸に比べ酢酸のほうが歯の深くに浸透しやすいということなので、むし歯の進行スピードや大きさに影響する可能性があるそうです。
そして、ビフィズス菌にはフッ化物(フッ素)が効かないということです!!
フッ化物には歯を強くする働きと、ミュータンス菌が酸を作る働きをジャマする働きがあるのですが、ビフィズス菌には後者の働きが効かないのです。
つまり、いくら高濃度のフッ化物を塗っても酸は作られ続け、むし歯は進行してしまうのです。
この仕組みを「ビフィドシャント」というそうです。
そしてもう一つ!!
ミュータンス菌は砂糖から酸をつくりますが、ビフィズス菌は乳糖(ラクトース)から酸を作るほうが得意ということです。
これはかなり厄介なことで、私たちはむし歯予防のために、患者さんに対して甘いお菓子(砂糖が含まれるもの)などの話はするのですが、母乳や牛乳(乳糖が含まれるもの)の話はほとんどしてこなかったのです。
とくに乳児は、乳糖を多く含む母乳や牛乳をよく口にしていることから、小児期のう蝕予防について、あらためて考える必要があるといえます。
でも、心配はいりません。
しっかりと歯磨きができていれば、虫歯にはならないからです。
同じ汚れがずっとついていると酸が濃縮し、歯に穴が空いてしまうので、毎日汚れを落としていれば大丈夫です。
一度穴が空いてしまうと治る事はありません。
丁寧に歯磨きをして歯を維持しましょう☆